高齢になってからの一人暮らしが増えている

現代日本において「高齢になってからの一人暮らし」は、誰にとっても無視できない問題になっています。

すでに一人暮らしをしているシニアの方が増えていますが、夫婦ふたりきりで生活している方も、また現在は子供と同居している方も、老後はどうなるか誰にもわかりません。

配偶者や家族に先立たれ、ひとり暮らしにならざるを得ない場合もありますが、近年では自ら積極的にひとり暮らしを選択する人も増えています。

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高齢者の5人に1人が一人暮らし

総務省が2021年11月30日に公表した2020年の国勢調査の結果によると、日本の全人口は1億 2614 万6千人(2020年10月1日現在)、一般世帯数は 5570 万5千世帯ですが、1世帯当たりの人員は 2.21 人となり前回調査の2015年と比べると減少しています。

全世帯数の中でも世帯人員が1人の世帯が 2115 万1千世帯と最も多く、一般世帯の約4割を占めています。

さらに65歳以上の人口3602 万7千人のうち、単独世帯の人口は 671 万7千人となっており、割合からすれば 19.0%となっています。

この調査結果からわかるように、2020年10月の時点では、65歳以上の人の約5人に1人が一人暮らしという驚くべき結果となっています。

【参照】
令和2年国勢調査 調査の結果(総務省統計局)

 

高齢者の一人暮らしはなぜ増えているのか

一人暮らしの高齢者は今後ますます増えていくと予想されていますが、なぜ増えているのか、その原因として次のようなことが挙げられます。

核家族化・少子化の進展

夫婦とその未婚の子供からなる家族が「核家族」ですが、高度経済成長の時期から大都市への人口移動が顕著になり、それに伴って核家族化も進展しました。

昭和初期には当たり前に見られた3世代家族が減少し、少子化の影響もあって一世帯あたりの人数も2人とか3人と少なくなって来ています。

子どもが成人して家を出たり、配偶者のどちらかが亡くなった場合、必然的にひとり残されてしまうという現実があります。

ライフスタイルの多様化

結婚に対する考え方やライフスタイルの多様化から、40代・50代以降も独身をとおす人が増えています。

「家庭に縛られず自由な人生をおくりたい」「仕事中心の生活を続けたい」「趣味を満喫したい」など、様々な理由で結婚をせず自ら「おひとり様」を選択するというケースです。

また、結婚や出産をしたものの、ライフスタイルの違いやその他の理由で離婚し、シングルの道を選ぶというケースも増えています。

平均寿命・健康寿命が延びている

平均寿命や健康寿命が延びているため、高齢になっても若々しい人が多く、ひとりでも十分に生活して行けるという自信が一人暮らしの増加の一因になっています。

厚生労働省の「令和2年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命は81.64年、女性は87.74年となっており、前年に比べ男性は0.22年、女性は0.30年延びて過去最長を更新しました。

さらに、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」とされる健康寿命は、2019年時点では、男性72.68年、女性75.38年となっており、平均寿命・健康寿命ともに日本は世界トップレベルの長寿国となっています。

経済的に自立している

「子供や孫に負担をかけたくない」と考える人が、高齢になった時に一人暮らしを選択するのは、自然な流れと言えます。

経済的な問題に対しても、年金収入だけで足りなくなることが予想される場合は、あらかじめ貯蓄をしておいたり、定年後も働いたりと、自立することができれば一人暮らしを続けることが可能です。

実際に、70代・80代になっても仕事を続けていたり、生涯現役という人も多く、経済的に自立している高齢者が増えている事が、一人暮らしの増加の一因になっています。

住み慣れた場所に愛着がある

首都圏で暮らす子供が、地方で暮らす高齢の親を心配して呼び寄せる「呼び寄せ同居」が増えていますが、あえて地方での一人暮らしを選択する人も増えています。

子供からすれば、同居したほうが安心感がありますが、親からすれば慣れない都会で暮らすよりは、長年住み慣れた場所や住居で暮らしたいという人も多くいます。

また、若い世代とは生活スタイルが異なるため、同居してもうまく行くとは限らないという現実もあります。

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