近年になって「アクティブシニア」や「スマートシニア」といった言葉が広く使われるようになりましたが、シニア層の新しい呼び方として「グランド・ジェネレーション」というものもあります。
グランド・ジェネレーションとは?
アクティブなシニア層の新しい呼び方として、「グランド・ジェネレーション」という言葉を提唱したのは、放送作家・脚本家の小山薫堂氏とされています。
グランドという言葉には、「最上級の」といった意味があり、ジェネレーションには「世代」という意味があるため、直訳すると「最上級の世代」ということになります。
略して「グラジェネ」「G.G」「グラン世代」などと呼び、すでに市場ではこの世代向けの商品開発が行われたり、新しいサービスなども生まれています。
「G.G」は、「じじい」と間違えられそうなところが少し残念ですが、「グラジェネ」や「グラン世代」は、シニア層にもすんなりと受け入れられそうです。
「高齢者」「お年寄り」「老人」などの言葉は、どうしてもネガティブな響きがありますが、「アクティブシニア」や「グランド・ジェネレーション」といった言葉には、明るくポジティブな印象があります。
グランド・ジェネレーションとは何歳から?
ところで、このグランド・ジェネレーションとは、具体的に何歳からを指すのかとなると、やはり「シニア」と同じように明快な規定はないようです。
一般には「50代以上のアクティブシニア」を指す言葉とされていますが、いちはやくシニア層をターゲットに売り場構成を展開したイオンでは、55歳以上のお客様に対して「G.Gマークのついたイオンカード」というものを発行しています。
しかし、人生100年時代の50歳は、まだ中間点に過ぎません。
今が「最上級の世代」と言われてもピンと来ないというシニアの方にとっては、60代、70代、80代、90代がグランド・ジェネレーションであるという事も十分に考えられます。
呼び方に惑わされず自分の生き方を!
グランド・ジェネレーションは、「若々しく年を重ね、豊かな知識と経験を持ちながら人生を楽しんでいる世代」とされていますが、これはあくまでもマーケティング上の考え方です。
50代、60代になっても「豊かな知識と経験」なんて持ってない。
毎日の生活に追われ、「人生を楽しむ余裕などない」というシニアの方だってたくさんいます。
しかし、まだまだ長い人生が待っています。
知識と経験は、これから少しずつ積み重ねることもできるし、今の生活に余裕がなくても10年後、20年後に余裕が出てくれば良いので、焦る必要はありません。
色々な呼び方に惑わされず自分の生き方を貫くことが、その人にとっての「最高の人生」と言えます。