足の筋力やバランス感覚の衰えを調べる方法として、「開眼片足立ちテスト」と、「閉眼片足立ちテスト」というものがあります。
「開眼片足立ちテスト」は、文字通り目を開けて片足で立ち、その秒数を計るというもので、運動器不安定症の診断にも使われています。(15秒以上立てなかった場合、運動器不安定症の可能性があります。)
「閉眼片足立ちテスト」は目を閉じて行いますが、バランスをとるのが難しく、50代で20秒、60代後半では10秒立てれば及第点と言われます。
時々このような片足テストをやってみて、下半身の筋力やバランス感覚を確認するとともに、鍛えておくのも良いかもしれません。
特にバランス感覚を鍛えるには、目を閉じて行う「閉眼片足立ち」がおすすめです。
閉眼片足立ちの効果
年をとると、思わぬところでつまずいたり、転んだりすることが多くなります。
骨がもろくなっていると、転んだだけで骨折してしまうこともあり、それがもとで寝たきり状態になってしまうことも・・・。
しかし、バランス感覚を鍛えておけば、転びそうな時にこらえることができ、たとえ転んだとしても衝撃が少なくて済みます。
手軽にバランス感覚を鍛えられる方法として注目されているのが、「閉眼片足立ち」です。
「閉眼片足立ち」は、目を閉じて行うため、「開眼片足立ち」に比べて、ちょっと難しい面もありますが、毎日少しずつでも行うことにより、バランス感覚が鍛えられ、下半身の筋力もついてきます。
また、片足を上げると股関節が緩み、骨盤の緊張をほぐすことができます。その結果、全身の血液やリンパの流れも良くなり、冷えやむくみの改善になるほか、ダイエット効果も期待できます。
さらに、片足立ちをすることによって、平衡感覚に関連する小脳や耳の奥の三半規管の働きも活発になるため、耳鳴りの改善や認知症の予防にも有効とされています。
「閉眼片足立ち」は家の中でいつでもでき、1分もかからないので、ぜひ毎日やってみてください。
閉眼片足立ちのやり方
閉眼片足立ちは、基本的に次のような方法で行います。
①両手を腰に当て、両目を閉じて左右どちらかの足を前方に5cm程度上げます。
(※初めての方や、高齢者の方は手すりや机などにつかまって行ってください。)
②片足を上げている間の秒数を計ります。
③バランスを崩して、上げている足が床についてしまったら終了です。
上げる足を交互に、毎日3回ほどやってみてください。
最初は、2秒か3秒でふらついてしまい、あっという間に足が床についてしまうかもしれません。
しかし、何日か続けているうちに5秒になり、7秒、8秒とだんだん立てる秒数が増えて行きます。
50代で20秒、60代後半では10秒立てれば及第点と言われますが、30秒を目標にするとバランス感覚をかなり鍛えることができます。
※片足立ちは両足立ちに比べて約3倍近い負荷がかかります。腰や膝、その他何らかの疾患をお持ちの方は、医師と相談の上行ってください。