ジョギングやランニングで体力作りをしたいけど、なかなか続かないというシニアの方におすすめなのが、スロージョギングです。
スロージョギングは、歩くのと同じくらいの速さでゆっくり走るので、腰やひざへの負担も少なく楽しみながら続けることができます。
スロージョギングとは?
テレビでも何度か紹介されたスロージョギングは、福岡大学名誉教授であられた故田中宏曉先生が提唱されたもので、時速4~5kmのゆっくりとしたスピードで走るジョギングです。
通常のジョギングのように、ひざや腰への負担もほとんどなく、息切れをして苦しくなるということもないので、「走ることは苦手」という方にもおすすめの運動法です。
また、スロージョギングの大きなメリットとして「体に疲れが残らない」ということもあげられます。
通常のジョギングやランニングでは、「速筋」という筋肉を使いますが、スロージョギングの場合は「遅筋」という筋肉を使うため、疲労物質である「乳酸」が発生しないからと言われています。
疲れない程度の運動では、健康効果は期待できないのでは?と思われがちですが、そんなことはなく体力作りの効果も、ダイエット効果もしっかりあります。
スロージョギングの効果
スロージョギングは、ゆっくりとした走り方であっても、ウォーキングと比べて約2倍のカロリーを消費します。体内の余分な脂肪を約2倍減らせるということになり、ダイエット効果が期待できます。
有酸素運動で使われる「遅筋」という筋肉を使いますが、スロージョギングを継続して行うことにより、筋力アップになり、体力もついてきます。
また、全身の血行が良くなり、体の隅々まで酸素や栄養素が届くので、アンチエイジング効果も期待できます。同時に脳の血流量が増え、判断力や記憶力もアップし認知症予防にもなります。
スロージョギングの走り方
スロージョギングは、歩幅をかなり小さくし、笑顔で会話できるくらいのゆっくりしたペースで走ります。
一歩が10~20センチぐらいで、一秒間に3歩を目安にします。
着地するときは、かかとや足の裏全体ではなく「足の指の付け根」で着地します。
これが「フォアフット着地」と言われるもので、膝や腰への負担が少なくて済みます。
また、あごを上げて遠くを見ながら、腕を小さく振りながら走るようにすると、楽に呼吸ができ苦しさを感じません。
この方法で1日に30分から1時間、週3回ほど行うようにすると、2ヶ月から3ヶ月後には、体が軽くなったり、何らかの変化が表れるそうです。
スロージョギングは室内でもできる
スロージョギングのすばらしいところは、2mほどの空いている場所があれば、室内でもできるという事です。
小さな歩幅でこの2mの距離を往復するだけという簡単なやり方ですが、これを30分ほど行うと3㎞ほど走ったことになり、外を30分走ったのと同じ運動量になります。
室内なら着替える必要もなく、雨の日でも風の強い日でも、暑い日でも寒い日でもできるのがスロージョギングです。
しかし、単純すぎて飽きてしまうというシニアの方は、音楽やラジオを聴きながらやってみてください。30分はあっという間に過ぎてしまうでしょう。