家庭菜園は、ガーデニングと並んでシニアに人気の趣味となっています。
種を蒔いて苗を育て、野菜を収穫して食べるという楽しみのある家庭菜園は、色々な苦労があると同時に、他の趣味にはない喜びや感動を味わうことができます。
家庭菜園のすばらしさ
家庭菜園は、自分で育てる野菜を選び、土を作り、種を蒔くところから始めます。
土の中から小さな芽が出て、日ごとに育って行く様子は、命の不思議さを感じさせます。
苗が大きくなり、時には虫がついたり病気になったり、枯れてしまうこともありますが、それを乗り越え花を咲かせたときには、子育てに通じるような喜びがあります。
さらに実がなり、収穫するときの喜びもまた格別です。また、自分で作る野菜なので、安心・安全な無農薬の野菜を作ることができます。
クワを持って土を耕したり、苗が倒れないように支柱を立てたり、つる性の野菜には棚を作って網をかけたり、また、雑草が生えたときは草むしりをしたりと、家庭菜園は体を動かす作業が多く、自然に運動不足解消にもなります。
また、野菜の値段が高騰しつつある昨今、自宅で野菜を作れば食費を浮かせることもできます。
さらに、いずれは世界的な食糧危機がやって来る可能性もあるため、野菜づくりの技術をマスターしておけば、そんな不安を軽減することもできます。
家庭菜園はどこに作る?
本格的な畑がなくても、家庭菜園を始めることはできます。自宅の庭の片隅をレンガやブロックで区切り、そこに土を入れれば立派な家庭菜園のスペースができあがります。
また、庭がない場合は、プランターを利用すればベランダや駐車場の片隅で野菜を育てることができます。
近くに貸し農園があれば、それを利用することにより、たくさんの野菜を作ることができます。
初めての家庭菜園で必要な道具
家庭菜園を始める場合、最初は次のような必要最低限の道具を揃えておきましょう。
●スコップ
全長30センチくらいのスコップがひとつあれば、土や肥料を混ぜたり、穴を掘って苗を植えたり、野菜を掘り起こしたりという作業がひととおり行えます。
プランターを使った野菜作りであればスコップだけで間に合いますが、もう少し広範囲な畑であれば、ショベルがあれば便利です。
●ポット
種を蒔いたり、苗をある程度の大きさになるまで育て、畑に植え替えるときに使います。
使用後は、よく洗って乾かしておけば、来年も繰り返し使うことができます。
●ジョウロ
水やりのときに、使用します。大きさが色々ありますが、軽く使いやすいものを選びましょう。
●ハサミ
ハサミは、野菜を収穫するときばかりでなく、支柱に結びつけるヒモを切ったり、伸びすぎた枝やつるを切ったり、肥料の入っているビニール袋を切ったりと色々な場面で使います。
そのため、最初は何でも切ることができる万能鋏のようなものをひとつ用意しておくことをおすすめします。
●支柱
育ってきた苗が倒れるのを防ぐために使用します。野山に生えている竹などで代用することもできます。
●軍手・ゴム手袋
土を耕したり、肥料を混ぜたり、野菜を収穫したり、収穫の終えた作物を片付けたりするときに、手を守るために使用します。
土や肥料を扱うときは、中まで土が入り込まず、使用後に洗うことができるゴム手袋が便利です。
●帽子・タオル
炎天下の作業では紫外線の害から体を守るために帽子を、また汗をかいたときのためにタオルを用意しておいてください。
初心者におすすめの野菜
家庭菜園初心者の方には、病害虫に強く、多少放っておいても育つ野菜がおすすめです。
育てやすい野菜には、次のようなものがあります。
ミニトマト、かぼちゃ、ナス、ピーマン、シシトウ、小松菜、モロヘイヤ、ニラ、ゴーヤ、春菊、シソ、インゲン、カブ、ジャガイモ、パセリ、二十日大根など。