今後、さまざまな職種で在宅勤務の導入が進んで行くとしたら・・・現在、働いているシニアの方は、その時になって慌てないように、心の準備だけでもしておきましょう。
そして、在宅勤務には、いくつかのメリットがある反面、デメリットもあることを知っておきましょう。
在宅勤務のメリット
シニアの方が在宅勤務を始めた場合、次のようなメリットがあります。
通勤しなくていい
在宅勤務の最大のメリットはこれかもしれません。
満員電車に揺られて職場に向かう必要もなく、自家用車で渋滞に巻き込まれることもなく、フーフー言いながら自転車を漕ぐ必要もない。
大雨の日でも、雪が降っていても、台風が来ていても、通勤しなくいい。
少しばかり朝寝坊しても、慌てて出勤する必要がない。
最近、少し体力が落ちてきたというシニアの方には、これは大きなメリットと言えそうです。
また、今まで通勤にかかっていた時間を他のことに使えるというメリットもあります。
自由な服装で仕事ができる
仕事内容にもよりますが、在宅勤務なら身支度を整えてスーツや作業着を着る必要はありません。
パジャマのままでも、Tシャツやポロシャツでも、寒いときは首にマフラーを巻いていても、暑いときはタオルを巻いていてもかまいません。
ただし、Web会議の予定がある場合は、上半身だけでも「きちんと感」を出しましょう。
昨今では、軽くて肩のこらないリモートワーク用のジャケットなども販売されているようです。
好きな時に休憩が取れる
仕事をしていて疲れたら、いつでも好きな時に休憩が取れます。
軽い運動をしたり、お茶やコーヒーを飲んだり、お菓子をつまんだり、昼寝をしたり・・・。
また、トイレに行きたくなったら、誰かに断る必要もなく、いつでも行くことができます。
人間関係のストレスがない
職場に苦手な上司がいても、顔を合わせる必要もなく、面と向かって話をすることもないので、ストレスが溜まりません。
また、些細な意見の食い違いから同僚とトラブルになるなど、煩わしい人間関係がないので、気分的にはとても楽です。
家事と両立ができる
仕事の合間に掃除やせんたくをしたり、料理の下ごしらえをしたり、犬の散歩をしたり・・・と、今までは帰宅後か休日にやっていた家事をやることができます。
仕事を早めに片付けて孫の面倒をみたり、親の介護をしたり、買い物に行って来たり、家庭菜園をするなどということもできます。
好きなところに住める
在宅勤務は、ネットがつながる環境があれば会社やオフィスの近くでなくても、どこにいてもできるというメリットがあります。
今までは諦めていた自然豊かな郊外や田舎に住むこともできます。
また、都心から離れれば住居費も安く済むというのも大きなメリットです。
在宅勤務のデメリット
在宅勤務は、メリットばかりでなく、次のようなデメリットがあります。
仕事の環境を整えるのが大変
在宅勤務をするには、まずは仕事をするスペースを確保する必要があります。
自分の個室があるシニアの方はまだいいとしても、ない場合はどこかに机やパソコンを置く場所を決めなければなりません。
また、場所が決まったとしても、ネットにつながらなければ仕事を始めることはできません。
データの量が少なければ、モバイルWi-Fiルーターやスマホのテザリング機能を利用することもできますが、Web会議などがある場合は、自宅に光回線を引く必要があるかもしれません。
また、実際に仕事を始める前には、専用のアプリケーションやウィルス対策ソフトをインストールするなど、いくつかの設定が必要になります。
時間の管理が難しい
在宅勤務は、いつでも好きな時間に仕事を始められ、好きな時間に終了できるというのがメリットであると同時に、時間の管理が難しくなるというデメリットにもなります。
特に家族と一緒にいる場合、なかなか仕事モードになりにくく、ズルズルとやるべき事を先延ばししてしまうということがあります。
その結果、深夜まで仕事を続けてしまい、睡眠不足に陥るということもめずらしくありません。
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運動不足になりがち
何時間も椅子に座ったまま仕事に集中していると、体を動かす機会が減り、運動不足になりがちです。
特にシニアの場合、運動不足は生活習慣病を引き寄せる原因にもなるので、意識して時々立ち上がったり、簡単な体操をしたり、庭を歩いてくるなどの工夫が必要です。
能力が評価されにくい
会社側は、従業員の仕事ぶりや、やる気の有る無し、達成度などで能力の評価をしますが、在宅勤務の場合は判断材料が少なく、能力が評価されにくいというデメリットがあります。
どんなに頑張って働いても、正当に能力が評価されず昇給や昇進にもつながらないとなれば、いつしかやる気を失ってしまうという事態にもなりかねません。
仲間意識が希薄になる
上司や同僚とのコミュニケーションが少なくなるということは、メリットにもなればデメリットにもなります。
特にひとつのプロジェクトをチームで行う場合など、仲間同士で情報交換したり、励ましあったりということが気軽にできないため、士気が低下してしまうということもあります。
また、チームのひとりひとりが、どんな個性の持ち主なのかが分かりにくいため、円滑なコミュニケーションが取りにくいということもあります。